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兄さん、死んでくれてありがとう

「兄さん、頼むから死んでくれ」

そんな題名のスペシャルドラマを観てました。

ヤン君が昔見て、もの凄く感動したらしく、それが再放送するんで
これは見なきゃ!!と楽しみにしてました。
私は・・・まあついでに見よう程度だったんだけど
気付くとトイレにも行けない位のめり込んで見てた(^_^;)


話は作詞家の「なかにし礼」の自伝「兄弟」で 実話を元にした小説です。
なかにし礼役を豊川悦司、兄役をビートたけしが演じてます。



なかにし礼の父は一代で造り酒屋を築き成功し、子供たちは満州で
豪勢な暮らしをしてました。
14も年の離れた兄は戦争で特攻隊に所属、戦後生き残り、
日本に引き上げていた家族の元へ戻って来て、父の死後一家の大黒柱として
祖母、母、姉から頼りにされましたが 、戦後の兄は破滅的で
大金を投資しては失敗し、借金を抱えた一家は 貧乏のどん底へ。


なかにし礼が小さい時に感じてた兄の存在はケンカが強く、
アコーデオンを華麗に弾きこなし、オシャレで頼りになる存在だったが
それがいつの間にか事業に失敗しては借金を繰り返し
横暴で破滅的になった兄を嫌うようになる。

大学の頃たまたまやってたシャンソンの訳詞で
なんとか生活出来るまでに稼ぎができ、最初の結婚をするが、
心臓病にも悩まされる。

その後、オリジナルで歌謡曲の詞を書き始め、それが次々にヒット。

一気に金に困らない生活に変わるが、歌謡曲の詞を書く事に
反対だった妻と離婚、半身不随になった母の面倒を見てた
兄夫婦と一緒に住むが、兄がお金を勝手に使い出し、
働いても働いても兄のせいで借金が山になって行く生活になる。

「れいぞう、地獄を見なきゃな、いい詞は書けないんだよ」

戦争で特攻隊といういつでも命を投げ出す覚悟をして日々を送ってた兄は
事あるごとにその経験を話す。

命を削るように・・・搾り出すように作り出される詞もそんな兄には
金にしか見えない様で、兄を憎むが、兄嫁が献身的に母を
介護してくれてることもあり 兄を切り離す事も出来ない。

そういう兄の影響で大ヒットした歌もあり、兄と言う存在は憎くもあるが
影で弟のレコードを何十枚も束で買ってる姿や、兄がいなきゃ
自分の才能も開花出来なかったことも知ってるだけに
印税を横領してる兄を告訴も出来ず、日々作詞(仕事)するなかにし。

2度目の結婚をし、子供にも恵まれるが兄は相変わらず
多額の投資に失敗し、印税を横領し銀座で遊びまわる。

弟一家は借家住いに追い込まれ、債権者に金を返しに回ったり
「なかにし礼名義」で会社を作っては倒産させてる兄の尻拭いを
繰り返す毎日の中で、それでも生み出されるヒット曲。

しかし一方で自分に生命保険までかけられ、いつか殺されるんじゃないか?
と思うほど追い詰められる事態に。

母が死に、家族の出来たなかにしはとうとう、兄と縁を切る覚悟をする。

物語は16年間会わなかった兄の訃報のシーンから
「兄さん、死んでくれてありがとう」と言うセリフで始まる。

死に顔を見る気はなかったのに、その場にいた兄の戦友から
戦争現場の辛い現実を聞かされ、虚勢を張らなきゃ生きていけなかった
生き残りたちの悲しみを知り、やっと顔を見る気になるが、死んでまでも
「夢がぼやける」と眼鏡をかけてる兄の死に顔を見た時
あれだけ兄に苦しめられ、憎んでいた弟の目から涙があふれ出す。



もうね、トヨエツの低音ボイスが寝ても耳から離れないぐらい いいドラマでした。
たけしもこういう役は上手いんだよね。

弟の事も家族の事も大事に思ってるはずなのに、すべてが裏目に出、
愛人を作っては遊び回る破滅的な兄。
そんな兄がやっと死んでくれた。
電話を受けたトヨエツの口元が上がり 「やっと死んでくれたか」と内心喜ぶ。

面白かったな~。
久しぶりにいいドラマ観たって感じ(^_^;)

by kanahyskoa | 2010-06-08 08:15 | 漫画・アニメ・ドラマ・映画